麻しん(はしか)・風しんワクチンの接種について
Vaccination Guidelines
麻しん、風しんの予防接種を実施するに当たって、受けられる方の健康状態を把握する必要があります。
そのため、予診票にはできるだけ詳しくご記入ください。
お子さんの場合は健康状態をよく把握している保護者がご記入ください。
ワクチンの効果と副反応について
麻しん風しん混合ワクチンは、1回の接種で、麻しんおよび風しんに対する免疫を獲得することができます。
副反応としては、ワクチンの接種直後から数日中に発疹、じんましん、紅斑、かゆみ、発熱などがみられることがあります。全身症状として、接種5~14日後に1~3日間のだるさ、不機嫌、発熱、発疹、また局所症状として接種部位に発赤、腫脹、硬結、疼痛などがみられることがあります。
非常にまれですが、ショック、アナフィラキシー(じんましん、呼吸困難、血管浮腫など)、血小板減少性紫斑病(接種後数日から3週ごろに紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血など)、急性散在性脳脊髄炎(接種後数日から2週間程度に発熱、頭痛、けいれん、運動障害、意識障害など)、脳炎・脳症、けいれんがみられることがあります。
予防接種を受ける時の注意
- 麻しん風しん混合ワクチンの必要性や副反応について不明な点がある場合は、予防接種を受ける前に お医者さんに相談しましょう。
- 受ける前日は入浴(またはシャワー)をして、体を清潔にしましょう。
- 当日は体調をよく観察して、普段と変わったところのないことを確認してください。
- 清潔な着衣をつけましょう。
- 予診票はお医者さんへの大切な情報です。正確に記入するようにしましょう。
- 予防接種を受ける方がお子さんの場合、母子手帳を持っていきましょう。
- 予防接種を受ける方がご婦人の場合、あらかじめ約1カ月間は避妊しておきましょう。
予防接種を受けることができない人
明らかに発熱(通常37.5℃以上をいいます)がある場合
重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな場合
受けるべき予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある場合
明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する場合及び免疫抑制をきたす治療を受けている場合
現在、妊娠している場合
その他、医師が不適当な状態と判断した場合
予防接種を受けるに際し、医師とよく相談しなくてはならない人
- 心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気などの基礎疾患がある人
- 発育が遅く、お医者さんや保健師さんの指導を継続して受けている人
- カゼなどのひきはじめと思われる人
- 前回の予防接種を受けたときに、2日以内に発熱、発疹、じんましんなどのアレルギーを疑う症状がみられた人
- 薬の投与または食事で皮膚に発疹が出たり、体に異常をきたしたことのある人
- 今までにけいれんを起こしたことがある人
- 過去に免疫不全と診断されたことがある人および近親者に先天性免疫不全症の人がいる人
- 麻しん風しん混合ワクチンに含まれる成分でアレルギーを起こすおそれのある人
- 家族、遊び友達、クラスメートのあいだに麻しん(はしか)、風しん、おたふくかぜ、水痘(みずぼうそう) などの病気が流行しているときで、まだその病気にかかったことがない人
- 妊娠の可能性のある人
予防接種を受けた後の注意
- 接種後30分間は病院にいるなどして様子を観察し、アレルギー反応などがあればお医者さんとすぐに連絡を取れるようにしておきましょう。
- 接種後2~3週間は、副反応の出現に注意しましょう。
- 接種当日の入浴は差し支えありませんが、注射した部位をこすることはやめましょう。
- 接種当日は接種部位を清潔に保ち、いつも通りの生活をしましょう。ただし、はげしい運動や大量の飲酒は避けましょう。
- 高熱やけいれんなどの異常な症状が出た場合は、速やかにお医者さんの診察を受けてください。
- 接種後2カ月間は妊娠しないように注意してください。
女性への注意事項
妊娠している者又はその可能性がある者は、予防接種不適当者として接種することができませんが、出産後又は妊娠していないことが確認された後適当な時期に接種を受けてください。
接種に当たっては、接種を受ける医師、保健所、お住まいの市区町村の予防接種担当課に御相談ください。
なお、接種後2か月間は、妊娠を避けることが必要です。